黒子!黒子!黒子!

2006/02/18

『ループ』へのコメント

極東最前線:『ループ



「存在価値」

(生物&非生物は何故存在するのか・・・)


1981年の冬、日本国・北陸地域の「人間カード」を受け取った私は悩んでいた。
「決意するか?」「保留にして次のカードを待つか?」

「よりによってまた日本国かよ」
「最後の(生命カード)だから慎重に選択したいな」
という迷いが私を悩ませた。


先輩からの情報で「降雪地域は寒いよ」「人間は辛いことばかりだよ」
と聞いていたので、なかなか踏ん切りがつかず
選択の期日が近づいてきて悶々と一人で葛藤したあの日を未だに忘れない。

結局、私は決意した。「人間カード」を選択したのだ。

あの時の選択は間違っていたのか・・・
どうだろうか・・・
焦った選択だったのか・・・
逃げたのか・・・
未だ分からない。




しかし、私は人間として産まれる事を選択したのだ。
集合場※には沢山の球体が存在しており
私もその中の一球体だった。
私は2回、生命を持つ生物になることができ、
25回、生命を持たない物質(非生物)になることができる。
合計で27回存在することができる。

・・・厳密にいうと「なる事ができるらしい」だ

その先(27回以後)は誰にも分からないからだ
だから故に恐ろしい
「分からない」ということは全ての存在において恐ろしいものだ
人間が「死」という分からないものに恐怖を感じる心理とよく似ている

私には1回の生物経験と14回の物質(非生物)経験があり
集合場※の中では中堅として位置付けされている
先輩もいるし後輩もいる
だから故に迷っていた。悩んでいた。
あまり下手な選択をすると先輩からも後輩からも
「選択下手」
とのレッテルを貼られてしまうので
集合場※に戻った時の皆の評価は低い
後ろ指を指されたり、アイツは無能だと卑下される
しかし、迷ってばかりで決意しないでいると同じく卑下される
私自身「そろそろ中堅なんだから」という意識もあるので
慎重にならざるをえない
冒険はできない


集合場※
意:果てのない平面に魂のようなものが多数存在している場所
                     (黒子苑より)


しかし、私は人間として産まれる事を選択した訳だが
理由は「記念になりそうだから」
という幼稚で愚直だ

やはり先輩からの風当たりはキツかった・・・

「黒子!お前はバカか!? バカか!?」
「以前の失敗を忘れたのか!?」
「よりによってまた哺乳類かよ!」

と、罵られ
「勝手にしやがれ」と捨て台詞をもらった。

その時の私は辛かった。
しかし、今思えば先輩の助言は正しかったのかもしれない。

以前、1回目の生命カードで「犬カード」を選択した私は後悔していた。

結局「ミニチュアダックスフンド」として存在したのだが
「売られ」「買われ」「鎖をつながれ」「遊ばれ」「遊ばされ」
「世話をされ」「飯を喰わされ」「涙を見る」
というおぞましい記憶だけが残っている。
もう涙は見たくないのだが・・・

私はまずペットショップに存在していた。
ペットショップの店主は割といい人間だった。
人間年齢でいうと40歳手前の男性
濃い目のやや白みがかった髭が特徴的だ。

店主は私を商売道具として割り切り丁寧に扱ってくれた。
私のストレスが溜まっていれば、ほどよく自由をくれた。
私の健康を気遣って様々な栄養素を摂取させた。
私が落ち込んでいる時、じっくりと話を聞いてくれた。

だから私はその店主から離れたくは無かったが
結局「売られた」

「売られた」というよりも
「買われてしまった」という方が正しいだろうか

私は鉄柵の中で「買われまい」として瞼を半分閉じながら
元気のなさそうなフリをしたり
お客の前では痙攣しながら病気を装ってみたり
ぐったりと疲れているフリをしていたのに・・・
結局「買われてしまった」

ある子供が私に向かって
「このワンちゃん弱っているみたいだよ。かわいそうだからこれにしようよ」
と言った言葉が私の運の尽きだった。
数百ドルのお金との交換で子供の誕生日プレゼントとなり果てた私は
ペットショップの鉄柵と比べ、やや小さめの籠に入れられ搬送された。

そして数年でひっそりと死んだ。
また涙が浮かび、そして乾いた。


そんな悲しい経験があるにも関わらず
なぜ私は「人間カード」を選択するという決意をしたのか
私にもよくわからない

しかし、なんとなくバランスがいい
2回の生物経験と14回の非生物経験
「2・14」
なんとなく幸せが訪れるような気がしたので
結局、決意した。
そしてまもなく失意した。
なにも幸せは訪れない。

ほろ苦いチョコレートでも食べられれば
少しは幸せだったのかもしれない・・・



そして人間として産まれた私の名前はもちろん「黒子」

この名前は生物であろうが物質(非生物)であろうがいつでも同じイントネーションで
同じ呼び方だ。
ミルコ・クロコップ選手とは全く関係が無い。

私の今回の特徴としては

・産まれながらにAD/HD 注意欠陥多動性障害(アスペルガー症候群も併発している)

・グダグダと結論の無い話を永遠とする(相手がトラウマになるぐらい)

・激しく踊る(すばやくキレのある踊りをするが気持ち悪い)

・突然叫ぶ(人間心理・音楽・筋肉の流動等について時と場所を選ばず叫ぶ)

すなわち四拍子揃ったオールラウンドプレイヤー
マリナーズのイチロー選手もアイデンティティを求めるが故に
私に対しての奇襲攻撃を考えているようだ
でも大丈夫、私は表舞台に立たないから
誰も私の顔を見ても分からないし むふふ・・・・。


人間としての幼少時代(4歳~8歳)は差別との闘いだったと記憶している。
日本社会全体が私を受け入れる体制ではなかったようだ
「黒子と関わるなかれ」という政府からの指令が出ていたのか?
それとも私が未熟だったが故に私自身で差別を受けたと勘違いしているのか?
本来、人間として産まれたからにはこれぐらいの逆境に耐えねばならないのか?
未だ定かではない。

ただ、幼少時代の私には差別の連続だったように思えた。

だから私は少年時代(9歳~14歳)陰湿なイタズラをしていた。

ジューシーなミカンを綺麗に剥いて、気に入らないあの子のカバンに一片だけそっと潜ませるのさ
潰されたミカンは、やがてカペカペになるね!
あぁ確実に!

私の鼻毛を1本抜いて、好きなあの子の箸箱にそっと潜ませるのさ
いづれ私の鼻毛と間接キッスするね!
あぁ確実に!

給食の時、カレーの寸胴を運んでいる最近調子に乗っているあの子の
くつひもを気付かれないようにそっとほどいたら
みんなにバレないようにそのくつひもを思いっきり踏んでみる
足が前に出せないあの子はバタバタしながら寸胴ごと前につんのめって
床にカレーをぶちまけるのさ
もちろん私はそそくさと逃げる
あの子はクラス全員から社会的制裁を受けるね!
あぁ確実に!

しかしながら、嘘のつけない私は思い切って歌にしてみた
そして先輩の「卒業式」というステージで一人舞台に立ち、披露した。

曲名 「事件」


ミカン事件は私が犯人です♪

鼻毛事件も私が犯人です♪

カレー事件も私が犯人です♪

私は愉快犯ですよ♪

でも時効が過ぎてるから♪

笑ってゴマカシてもいいですか?♪


でも結局、怒られた。
笑ってゴマカシてもいいですか?って言っているのに、許してくれなかった。
私は、若干14歳にして社会の厳しさを知ったのである


そんな私も数日で25歳になる
14歳の時と比べてよっぽど存在価値のある事ができていると感じている。
あの時、17歳の時、死ななくてよかったと思う。
これから生きていく社会の方が今までより厳しいと思う。
しかし、死んでしまったら先輩達、後輩達は悲しむと思う。
次に何の物質になるか分からんが
死んだら誰からの評価も受けないと思え
面白くもクソもないぞ
バレンタインのチョコレートなんぞは親戚の叔母さんからしかもらえなくて当然だと思え
いっそのこと次に物質(非生物)でバレンタインのチョコレートになってやる!
と自暴自棄になることなかれ
喰われてクソになっちゃうぞ
クソとチョコレートは色が似てるけど危険度が全然ちがうぞ
誰も自分の誕生日を祝ってくれなくて当然だと心せよ
自分は無能だと思うなかれ
鳥になりたいと思うなかれ
鳥には鳥の苦労があんねん



あなたのカードはそれで最後かもしれませんから




黒子 
1981/2/25 生まれ



投稿者: Anonymous 、ブログ名: 極東最前線、日付: 2/17/2006 01:30:44 午後

2006/02/04

ニート

近頃「ニート」という言葉が蔓延していますね。

私は昔から「ニート」という言葉を知っていましたが、意味を知りませんでした。

直訳すると「就業、就学、職業訓練のいずれもしていない人」

Not in Employment,Education or Training

の頭文字を取って「NEET」とのこと


私(黒子)はパンクロックが好きです。

私の勝手な3大パンクロックバンドといえば

・セックスピストルズ

・ザ・クラッシュ

・ダムド

となります。

私はこの3つの中では「ダムド」が一番好きです。

そこで、みなさん「ダムド(DAMNED)」というパンクバンドをご存知でしょうか?

パンクロックムーブメントを巻き起こしたバンドで、1970年代後半から今に至るまでその音楽は私達を魅了し続けます。


デイヴ・ヴァニアンとキャプテン・センシブルの融合

すなわち危険


そのファーストアルバムが「地獄に堕ちた野郎ども」です。

一曲目

「ニート ニート ニート」

デレレレ デレレレ デレレデンッ デデレ 
デレレレ デレレレ デレレデンッ デデレ(パンッ パンッ)
ギャーーーー       ・・・(ギャーーーー)←これで私(黒子)は、いつも必ず叫ぶというイントロです。

ベースのうねるような低音が、私の心を洗いますね。

そんなこんなで、私は「ニート」という言葉を知っているのですよ。

曲を聴くと「ニ!ニ!ニ!」(ににに)としか聴こえないのですが

私のタイトルは「黒子!黒子!黒子!」となっていますので

黒子=ニート(クロコ イコール ニート)という公式が成り立ちますね。









そこで私は突然「ニート」になってやりました。



「退職届」

(私こと一身上の都合により、平成18年1月31日をもって退職いたしたくこれを届けます)

平成18年1月29日   黒子





だから言っていたんですよ

「私は彷徨ふ」と

「一つの場所に留まれない」と

「地獄を指差している」と

誰も私を止めない、誰も私を信じない、誰も私に感心を持たない。





そんな荒くれた2月1日の朝・・・

職を失った私は名古屋を出て静岡へ向かおうと駅に向かって歩いている・・・





そこで私(黒子)は、一人の女神に出会った・・・



小雨の降る肌寒い午前11時00分

私は鼻水を垂らしながら

駅へと向かって歩いている

金が無いので電車ではなくバスにしようと

今度は「高島屋」に向かって歩いている

その途中で女神に出会った

希望だ

どんよりとした雲たちが「ニート」の私にせめてもの償いをしようというのか・・・

それとも未だ顔を出さない太陽が、危険を覚悟で雲たちの隙間を狙って私にささやかな幸せをもってきてくれたのか・・・

まるで、ゴールキーパーの隙をついてシュートを放つような優しさだ

女神は横断歩道を渡ろうとしている私に声をかけてくるのです。

「こんにちは」(笑顔)

などと・・・

女神は人間の姿をしているので一般人にはわからないようだ

しかし、私は貴女が女神だと知っている

通行人はその女神を人間だと信じている

しかし、私は貴女が女神だと知っている

通行人には、なにも見えちゃいない

すなわち愚民だ

女神のくったくのない笑顔がかわいらしい

気さくに声をかけてくる

しかし、こんなにドラマチックな場面なのに通行人達は見向きもしない

「なるほどね」私は溜息混じりに呟く

これが現在の社会を象徴している

無関心だ

誰も関心を持たない。持たせない。

私は社会の無関心さを呪いながら

自然の温かみに感謝した

女神は輝いている

女神の小柄な眼鏡っ子ぶりが私の慮辱心を煽ります

興奮させます

私は女神を好きになります

女神は私を好きになります

否!

私は好きになったのではなく好きになる運命だったのだ

私たちは愛し合う運命だったのだ・・・と

大きな流れが私たちを包むようで、私に「運命」を確信させます

女神は私に2つの贈り物を渡します

1つは「グルメ券が当たるカード」削れば当たるスクラッチタイプ

もう1つは「ポケットティッシュ」裏面には「ディック」と文字が書いてある

あぁ全能なる女神よ

私の心はすでにお見通しなのですね

お金が無く、寒空の中、ぼろぼろのティーシャツ一枚で歩いている私に

お金が無く、腹が減っている私に「グルメ券が当たるカード」とは

鼻水を垂らしている私に「ポケットティッシュ」とは

涙が出てきます

全てお見通しなのですね

私に必要な物の全てが解っているのですね

言葉は、いらない

わかっているから

そんなに言葉を使わなくていいんだよ

私は貴女が女神であることを知っているから

貴女が女神であることはわかっているから

私は貴女が女神だと信じているから

言葉で説明しなくてもいいんだよ

そんなに言葉を使わなくていいんだよ

そんなに言葉を使わなくていいんだよ

わかっているから

貴女が女神であることはわかっているから

私はそう感じている

私はすでに「言葉はいらない」と悟っている

私は嬉しさで絶句している

私は微笑んでいる

女神は一生懸命に話をしている

まるで「私は女神ですよ。信じられますか?」と下界の人間風情に説明をするように

こんなにすばらしい瞬間はこれが最初で最後だろう

そして、スクラッチを削った

当たった

「当たり!今すぐお店へ!入会すれば500円のグルメ券プレゼント」と書いてある

「うわあ!当たったぁ!当たったぁ!」



私は大声で叫んだのに

女神は少しも驚かない

当然だ

女神は全てわかっている

私の出生から最期まで解っている

ましてやスクラッチが当たりか否かぐらいの事はわかっている

「うわあ!当たったぁ!当たったぁ!」

今度は通行人たちに向けて私はもう一度、大声で叫んだ

通行人たちは未だ見向きもしない

あぁ・・・また社会は例の無関心か・・・

うんざりするぜ

どうでもいいや

私は女神と幸せになるんだ

私は野球チームを作るんだ

私は子供を9人作るんだ

そして、幸せな老後を過ごすんだ

私の葬式では子供達が泣きじゃくる姿を空から眺めるんだ

そして私は「私は生きていた」と初めて実感するんだ

1時間ぐらいたっただろうか・・・

私は女神と向き合いながら私は未だ無言のままだ

女神は未だ話し続けている

女神は「すぐ借りられますよ」などと言っている。
「貯金はありますか?」などと尋ねてくる。
「今までご利用になった事はありますか?」と尋ねてくる。
「みんな借りていますよ」と言ってくる。


・・・



まさかな・・・

サラリーマン金融の勧誘でティッシュ配りをしているバイトではなかろう・・・

いや・・・考えすぎだ黒子

女神は私の心を全て知っているのさ

ボロボロのティーシャツでいかにも貧乏そうな私の弱みに付け込んでキャッシングを勧めている訳ではなかろう

まさかな・・・考えすぎだ

女神がスクラッチカードの当たりを知っていたのは、全てのカードに「当たり」と書いてある事を知っていたからではなかろう

まさかな・・・

通行人たちが見向きもしなかったのは、カモにされている私を哀れんでいるからではなかろう


まさか・・・

彼女は女神のはずだ・・・









そんなこんなでバスに乗り遅れバスの添乗員には白い目で見られる。
大幅に約束の時間を過ぎてしまい「遅い!約束の時間じゃないら!」と罵倒され
悲しみに暮れる。私
さらに、つまらない言い訳の一つもできないばかりか嘘も言えない私
狼少年のレッテルを貼られた黒子の幸せは何処にあるのでしょうか?

あぁ今日もただ踊るのみ・・・



ふぅ やっぱりダムドでも聴きますか


デレレレ デレレレ デレレデンッ デデレ 
デレレレ デレレレ デレレデンッ デデレ(パンッ パンッ)
ギャーーーー       ・・・(女神さまーーーー)




黒子